こんにちは!
作品選定班4年の成田です。
本日は、CLARK THEATER 2014の上映作品である
『フィツカラルド』についてご紹介いたします!
私の大好きな映画なので、上映できることになってとてもうれしいです。
「フィツカラルド」、
まず耳慣れないこの単語は何かと言うと、映画の主人公の名前なんです。
ブライアン・スウィーニー・フィッツジェラルドはアイルランドからの移民で、
映画の舞台であるペルーでは、訛って“フィツカラルド”と呼ばれています。
©Werner Herzog Film
そんな『フィツカラルド』のあらすじ紹介です。
19世紀の南米・ペルー。
稀代のテナーであるエンリコ・カルーソーの歌声に感動したフィツカラルドは、
「自分の住む密林の奥地イキトスにも、オペラハウスを建てたい!」という壮大な夢を抱きます。
オペラハウス建設の資金繰りのためにゴム園を作ることにしたフィツカラルドですが、
彼のゴム園用地は激流に阻まれ船で直接行くことのできない上流にありました。
そこでフィツカラルドは、「隣接する川を遡り、蒸気船に山を越えさせ、ゴム園用地のある川に船を降ろす」という途方もない計画を思いつきます。
船に山を越えさせる!常軌を逸した計画ですよね。
しかし、フィツカラルドの執念はすさまじく、襲い掛かる困難を次々と撥ね除けていきます。
何があっても決して諦めようとしないフィツカラルド。
その姿には、人は夢に対してここまで純粋になれるのかという驚きを覚えます。
船が山を上るシーンは、模型を使った一部シーンを除き、
すべて重量320トンの本物の蒸気船を使って撮影しています。
ダイナマイトで山を削り、何百人もの先住民の協力を得て船が上るスロープを作る様子は、CG等の使用は一切なしです!すごいですよね。
カルーソーの歌声が響く中、巨大な船がゆっくりと山を上っていくシーンは、
まさに奇跡のような光景で、物言わぬ巨大な船には神々しさのようなものまで感じます。
密林の奥地での長期にわたる過酷なロケーション撮影には、降板者が続出。
撮影中には様々なトラブルが続き、完成には実に4年を要したといいます。
まさに「超大作」という言葉がふさわしい映画となっています。
最後にお気に入りのシーンを一つ。
トラブルが発生した時には、フィツカラルドは、
呑気なのか真剣なのか「こんなときこそオペラだ!」と蓄音機でレコードをかけます。
そんなフィツカラルドの姿には、状況は違えど共感を覚えます。
日常生活の中でも音楽が頼りになるときってありますよね。
密林の中で流れる歌声には不思議な響きがあって、音楽好きの方にもおすすめの映画です。
上映は全二回で、以下のようなスケジュールとなっております。
① 10月17日(金) 13:00~15:40
② 10月18日(土) 16:20~19:00
「はたしてフィツカラルドは、山を越えることができるのか?」
芸術の秋の週末は、映画の世界にどっぷりと浸かってみませんか?
みなさまのお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。