SAPPORO SHORT FEST presents 国内外短編映画

2012年9月27日 20:07

こんにちは、企画選定部長渡邉です。

今日は毎年恒例「SAPPORO SHORT FEST presents 国内外短編映画プログラム」の紹介です!

まず今年のCLARK THEATERでの上映作品です。
今年は、

現実じゃない!
ヒットマン・トレーニング
冬の断片
バスチケット
干し柿

の5作品です!

今年もSSFは大盛況でしたが、この5つの作品を見た人もたくさんいらっしゃるでしょう。

ではでは早速ですが各作品の紹介です。

(1)現実じゃない!
現実じゃない!
この作品はイギリスのゲジェリ・ウッチ監督のアニメーション作品です。
あらすじは、
少年は、デジタルの空想世界に癒しを求めていた。そして、ヒマラヤへ空想の旅に出る。頂上についたと思った時に、彼は気づく。そして大きな決断をする。
というものです。

あらすじからもわかるように少年はヒマラヤへ空想ではありますが旅に出ます。そのシーンの迫力はばっちりです!また、最後の少年の決断にも注目ですね!
独特な絵柄も楽しめると思います。

(2)ヒットマン・トレーニング
ヒットマン・トレーニング
この作品はフランスのギアム・デ・ジネステル監督の作品です。
あらすじは、
世界中が不況の波にのまれているこの時代。仕事を失ったジャンは、殺し屋の通信教育を受ける。最終課題はチンピラのボスを殺すこと。いつでも、電話で相談できます。
というものです。

殺し屋と聞いて、重い作品のイメージを持った人もいるかもしれませんが、実はこの作品コメディタッチです!迷ったらすぐに電話で相談するシーンは繰り返されていくことでじわじわと笑いがこみあげてきます。
ジャンは殺し屋の通信教育の最終課題を無事達成し殺し屋となれたのか?その結果はぜひ劇場で!

(3)冬の断片
冬の断片
この作品はマレーシアのエドモンド・ヨウ監督の作品です。
あらすじは、
消えゆく命を感じる女性。買い物に行く少年。昔の恋人の葬儀に出席する男性。少女は、日常のささやかなことに感謝を覚える。過去と現在、思い出と生活が交錯し、幻想的に語りかける映画詩。
というものです。

この作品の注目すべき点は、何といっても映像美!この作品の農村部の美しい雪原風景には心を打たれました。

(4)バスチケット
バスチケット
この作品はオーストリアのマイケル・リットマンズバーグ監督の作品です。
あらすじは
バスを待っていると、警察に職務質問をされた父親。それを不思議そうに見つめる息子。父親には理由が分からなかった。バスに乗った親子には、不可解な出来事が待ち受けていた。「そうか、あの警察は…」
というものです。

静かに進んでいく印象があるのに、心に強く残っている作品です。その原因はやはり、音声と映像の差でしょうか。比較的、静かなのに対し、映像では予想していなかった展開になっている。そのギャップがとても心に残ってます。

(5)干し柿
干し柿
この作品はディーン・ヤマダ監督の作品です。
あらすじは
訪問介護員の有馬保は、近所の子供から渋柿をもらう。担当している寝たきりの長谷川が何も食べず、介護食の研究ばかりしていた保は、気晴らしに渋柿を干してみる。
4週間経ってもシワひとつ無く、干し柿にならない柿、まるで自然に逆らっているようだ。
そんなある日、長谷川が意識を失う。それを聞いた保の行動とは?そして何故、渋柿は干し柿にならないのか?
というものです。

5作品中、唯一の日本の作品です。タイトルにもなっているように干し柿をうまく象徴的に扱っていて、見ごたえのある作品です!

というわけで5作品の紹介が終わったわけですが上映日は
10月25日(木)、16:00~
10月27日(土)、11:30~
10月28日(日)、17:30~
となっています!

SSFで見てもう一回見たい人も、見逃しちゃったという人もぜひぜひお越しください!
それでは当日、会場でお待ちしています。

8 1/2

2012年9月26日 18:16

こんにちは。作品選定班の藤原です。

今回はCLARK THEATER 2012の長編プログラムの一つである『8 1/2』について紹介します。
8 1/2

監督はフェデリコ・フェリーニ。他の代表作には『道』『カビリアの夜』などがあります。
特に前者は観たことのある人も多いのでは。イタリアを代表する映画監督です。

さて、本作品の主人公はマルチェロ・マストロヤンニ演じる映画監督グイド。新作の構想に行き詰まった彼の苦悩と混乱を 描きながらストーリーは進んでいきます。
所謂「難解な作品」と言われることの多い 映画であり、確かに現実と夢、過去がその境界を曖昧にして入り乱れる構成は混沌にして複雑で無理にストーリーを追おうとすると混 乱するかもしれません。しかし次から次へと紡ぎ出される独特の映像世界は大変蠱惑的で、目くるめく思いがします。
そもそもこの映画にはある種の楽天的な雰 囲気が漂っており、小難しくて取っ付きにくいような感覚を覚えることもありません。むしろサーカスのような映画だと感じます。
しからば無理にストーリーを理解しようとせずにいっそその混沌に身を投げ出してしまうのもこの作品の楽しみ方の一つのような気が します。心地良いですよ。

ところでこの作品はフェリーニの自伝的要素が色濃く表出しています。
映画製作が上手くいかなかったり、女性関係に悩まされる主人公の状況はフェリーニ自身の心象の投影とも言え、そんな自分の心の内をありのままに表現してしまった本作。
「私は映画だ」とは彼の著作のタイトルですが、ある意味その通りの作品であるとも言えます。
そして、本作をただ訳の分からないだけの自己満足として終わらせずに心躍るような映像美で彩り、名作へと昇華させたのは”映像の魔術師”とも言われるフェリーニの非凡さ故ではないでしょうか。

また、 ニーノ・ロータ作曲の映像の雰囲気と絶妙に合致した劇伴、とめどなく溢れるセリフ、マストロヤンニやクラウディア・カルディナー レ、アヌーク・エーメなどの魅力的な出演者等々、本作の魅力は映像のみにとどまりません。

上映は10月25日(木)13:00~、10月26日(金)9:30~の2回です。
映画史に残る名作と誉れ高いにも関わらず、権利関係により日本では数年前までリバイバル上映もDVDもない状態だった本作を、この機会に是非。

CON-CAN 短編プログラム

2012年9月25日 17:51

こんばんは!企画選定部 兼 営業宣伝部の鈴木悠介です。
僕の一番好きな季節は秋です!過ごしやすくて最高ですね。そんな秋にCLARK THEATER 2012今年も開催です!

さてさて今回はCON-CAN短編プログラムの紹介です。CON-CAN短編プログラムはインターネット上で開催される国際短編映画祭CON-CANムービー・フェスティバル からの作品提供によってASIA PROGRAM ANIMATION PROGRAM の二つのプログラムを上映いたします。

アジア出身の監督作品によるASIA PROGRAMでは ・衝突!・スレッド・残像・ライバル ・悲しみの月曜日・階段 の6作品を上映。どれも心に残る作品達でございます。個人的には階段がオススメですね!感動しますよ!

全編アニメーション作品によるANIMATION PROGRAM では ・唆(そそのか)しマシーン1号・KOUGAN・脱走・クラクション、OK、プリーズ・リバースデー・針金師のノスタルジア・Rafter -Juicy- music video by Dax Norman・向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった・霧・ピクニック気分でいつもの儀式・くしゃみでピース の11作品を上映。
バラエティーに富んだ作品達に心魅せられます。
個人的に一番印象に残っているのは、やはり「 ピクニック気分でいつもの儀式」ですね。
ピクニック気分でいつもの儀式
あらすじを載せます。
日々の習慣、不条理なループ。全ての人は、誰かが作ったルールに従って生きている… いつも… 永久に…   どうです?気になりますでしょ? イチ押しですね。

CON-CANプログラムは、どれもすばらしい作品ばかりなので、皆様にぜひぜひクラーク会館まで足を運んで頂きたいと思います。

作品提供にご協力いただいたメディア総合研究所の方々、各監督方、本当にありがとうございました。

CON-CANプログラムは

ASIA PROGRAM
10月25日(木)11:00~、10月26日(金)12:00~、10月27日(土)17:30~

ANIMATION PROGRAM
10月26日(金)14:00~、10月27日(土)9:30~、10月28日(日)13:00~

となっています!

いよいよCLARK THEATER 2012の開催が迫ってまいりました。
スタッフ一同、会場で皆様にお会いできるのを心からお待ちしております。では会場で!